ホタナイ場所(読み)ほたないばしよ

日本歴史地名大系 「ホタナイ場所」の解説

ホタナイ場所
ほたないばしよ

近世の場所名。シコツ十六場所の一つで(松前国中記)元禄郷帳にみえる「ぬまかしら」が当地であろう。現在の苫小牧市字植苗うえなえ美々びび川筋にあたる。南はマコマイ場所に、北はママチ場所などママチ川筋の各場所に接するが、地域を明確にすることは難しい(苫小牧市史)。享保十二年所附に「志古津しこつの内」として「沼かしら 蠣崎四郎左衛門」とあり、松前藩士蠣崎氏はこのあとホタナイの知行主になっているため、この場所を世襲していたことは明らかで、「沼かしら」とホタナイは同一場所名で(前掲市史)、のちにホタナイ、ヲタハマなどと呼称されていた。新井白石が著した一七二〇年(享保五年)の「蝦夷志(多気志楼蔵版)にも「ヌマガシラ」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android