日本大百科全書(ニッポニカ) 「ホタルミミズ」の意味・わかりやすい解説
ホタルミミズ
ほたるみみず / 蛍蚯蚓
[学] Microscolex phosphoreus
環形動物門貧毛綱フトミミズ科に属する陸生動物。体長40ミリメートルくらいの体節数74~76節の小形ミミズ。体色は淡黄色、環帯以外は半透明。晩秋から早春にかけての寒い季節の、雨の夜など地上をはい回り、発光物質を含む粘液を出して光る。単にハッコウミミズともいう。世界に広く分布し、日本には人為的にもたらされたものであろうと考えられている。最初の発見地は1934年(昭和9)神奈川県の大磯(おおいそ)である。その後、各地で次々に発見され、最近までに福島、埼玉、静岡、長野、新潟、富山、福井、三重、大阪、広島、香川、福岡、長崎などの府県から、二十数か所の産地が報告されている。
[大野正男]