ホルストマン(読み)ほるすとまん(英語表記)August Friedrich Horstmann

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ホルストマン」の意味・わかりやすい解説

ホルストマン
ほるすとまん
August Friedrich Horstmann
(1842―1929)

ドイツの化学者。化学過程熱力学を初めて適用した。ハイデルベルク大学、チューリヒ工科大学、ボン大学で学び、1865年ハイデルベルク大学で学位を取得。同大学に終生勤務した。熱力学の建設者の一人であり、チューリヒ工科大学で師事したクラウジウスの影響を受けた彼は、クラウジウスの表式を物質の解離現象に適用した。塩化アンモニウム蒸気圧温度とともに増大する過程に、クラウジウスが液体の蒸発過程で確立したクラウジウス‐クラペイロンの式を適用して塩化アンモニウムの蒸発熱を計算、のちに解離現象一般をこの方式で理論化した。

高山 進]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android