蒸発熱(読み)じょうはつねつ

  • heat of vaporization

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

液体が同温の気体となる際に吸収する熱エネルギーの量である。気化熱(気化潜熱)ともいう。通常は1グラム当りの熱量(カロリーまたはジュール)で示される。圧力によって定まる値で、水の場合、100℃、1気圧下で1グラム当り539.1カロリーである。熱化学方程式の計算などでは1モル当りの量が用いられ、これはモル蒸発熱あるいはモル気化熱とよばれる(以前は分子蒸発熱とよんだこともあるが、けっして1分子当りの量ではない)。

[山崎 昶]

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 物質が蒸発するとき、外から吸収する熱量。気化熱。〔稿本化学語彙(1900)〕

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化学辞典 第2版の解説

気化熱ともいう.液体が蒸気になるときに吸収する熱.その物質1 g,1 mol または1 kg 当たりの値で表される.蒸発熱は温度に無関係ではなく,温度上昇とともに徐々に減少する.厳密にはその温度において,液体と平衡状態にある蒸気の圧力(蒸気圧)下での値であるが,通常は1 atm(101 kPa)下でのその液体沸点における値が与えられている.

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世界大百科事典内の蒸発熱の言及

【蒸発】より

…コップに水を入れて,常温で十分に広い空間に放置すると,水がすべて蒸発してしまうが,これは気化した蒸気が広い空間に広がって,圧力が飽和蒸気圧に達しないからである。蒸発に際しては,物質は周囲から潜熱(蒸発熱,または気化熱という)を吸収する。夏の暑い日に水をまくと涼しくなるのも,蒸発の際に周囲から熱を奪うためである。…

※「蒸発熱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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