日本大百科全書(ニッポニカ) 「ホーイイエン」の意味・わかりやすい解説
ホーイイエン
ほーいいえん
Jan van Goyen
(1596―1656)
オランダの風景画家。ライデンに生まれ、ハーグで死去した。初めハーレムのエサイアス・ファン・デ・フェルデEsaias van de Velde(1587―1630)に師事してその影響を受けた。1618年以来ライデンで独立して制作し、1632年以後はハーグに定住した。彼が残したデッサンによると、しばしば各地を旅行し、また画商、競売人、相場師など各種の職業に関係があったと推測される。好んで海岸や砂丘や川岸の風景をテーマとし、初め明るい自然色で、1627年以降は褐色のまさったモノトーンで落ち着いた雰囲気の効果をねらった。代表作は『ライデンの眺望』(ミュンヘン、アルテ・ピナコテーク)など。
[野村太郎]