ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ボアン」の意味・わかりやすい解説
ボアン
Bauhin, Gaspard
[没]1624.12.5. バーゼル
スイスの植物学者,解剖学者,医者。パドバ大学でファブリキウスに学び,1581年バーゼル大学で学位取得。バーゼル大学ギリシア語教授 (1582) ,解剖学,植物学教授 (88) ,医学教授 (1614) 。回腸にある弁に最初に注目したことで知られるが,彼のおもな業績は,解剖学,植物学に,器官や個体のおもだった特徴に基づく体系的な命名法を導入し,その近代化を進めたことである。主著『植物図録』 Pinax theatri botanica (23) には 6000種に及ぶ植物が,その種と属の区別と二名法のもとに簡潔に秩序立てて分類されている。兄のジャン Jean (1541~1613) も植物学者として知られる。マメ科のハカマカズラ属の属名 Bauhiniaはこの兄弟にちなんでフランスの植物学者 C.プリュミエが命名したものである。
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