ボギレ(英語表記)bó jí liè

改訂新版 世界大百科事典 「ボギレ」の意味・わかりやすい解説

ボギレ (勃極烈)
bó jí liè

中国,金朝初期の官名。勃極烈は君長を意味する女真語のbogileの音訳。1115年(収国1)建国の直後に阿骨打アクダ)はそれまでの勃極烈制度を発展させて,皇帝に直属する国政の最高機関とし,帝位継承者である諳班勃極烈を始めとして国論勃極烈,(国論)阿買勃極烈,国論昃勃極烈を任命した。各勃極烈は合議を行って皇帝をたすけたが,行政や司法にも権限をもっていた。そののち勃極烈は改廃があいついだが,各勃極烈にはいずれも皇帝(完顔氏)の一族が任命されている。35年(天会13)官制の改革にともなって勃極烈制度は廃止された。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ボギレ」の意味・わかりやすい解説

ボギレ(勃極烈)
ボギレ
bogile

中国,の中央執行機関。女真語で君長,大臣の意。ワンヤンアクダ (完顔阿骨打)は生女真を統一したのち,自己の地位の表示にこの語を用い,みずからを都ボギレと称し,ボギレ数名と完顔部の族長会議を構成。収国1 (1115) 年これを国家の中央政治組織に改編,アンバン (諳班) ,グルン (国論) ,グルンアマイ (国論阿買) ,グルン (国論) 昃 (しょく) の4ボギレを設置した。天会 12 (34) 年に廃止され,中国風の三省制となった。

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