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司法 しほう judicial power

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

司法
しほう
judicial power

形式的意義においては,国家作用のうち裁判所に属する国家作用をいうが,実質的意義においては,ある事項について法規を適用して,その適法違法または権利義務の存否を確定することを通じて,法主体間の紛争ないし事件を解決することを主要な内容とする国家作用をいう。

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デジタル大辞泉の解説

し‐ほう〔‐ハフ〕【司法】

国家の統治作用のうち、法を適用して争訟を解決する作用。法に基づいて行う民事刑事および行政事件の裁判。

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世界大百科事典 第2版の解説

しほう【司法 judiciary】


[司法の意義]
 近代国家は統治の基本原理として権力分立制を採用しているが,司法はその下で立法,行政と区別される国家作用の一分枝であり,その作用を行う権能(司法権)は独立の国家機関(司法裁判所)に与えられている。日本国憲法もその76条1項に〈すべて司法権は,最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する〉と定め,立法,行政に対応する司法という国家作用の存在とその権能の帰属を明らかにしている。

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大辞林 第三版の解説

しほう【司法】

紛争解決のために具体的な事件に法を適用して、一定の事項の適法性や違法性あるいは権利義務関係を確定・宣言する行為。形式的には、司法機関たる裁判所の権限に属する国家作用。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

司法
しほう
judicial function

形式的には、裁判所の権限とされている事項をいい、実質的には、立法、行政に対し、個々の具体的争訟を解決するため、公権的な法律判断を行い、法を適用する国家作用をいう。司法の範囲は国によって異なり、イギリスアメリカ合衆国においては、具体的な争訟に法を適用するいっさいの作用を意味する。すなわち、民事、刑事の裁判のほか、公務員の行為の適法性に関する争訟も含まれる。これを司法国家主義という。これに対して、ドイツフランスにおいては、民事、刑事の裁判についてだけ権限をもち、行政事件に関する争いは行政権と結び付いた行政裁判所の権限に属し、司法の範囲外であると考えられている。これを行政国家主義という。日本では、明治憲法下においてはドイツに倣って行政国家主義をとっていたが、日本国憲法では司法国家主義を採用し、民事、刑事の裁判と行政事件の裁判が司法に包含された。[池田政章]

裁判・裁判所

司法を担当する国家機関は裁判所である。日本の裁判所は、最高裁判所、高等裁判所、地方裁判所、家庭裁判所、簡易裁判所からなり、特別裁判所(たとえば軍法会議や皇室裁判所)の設置は禁止されている。
 裁判所は、裁判の公正を維持し、訴訟当事者の人権を尊重しなければならないが、それを維持するため、裁判手続についての重要な原則がある。裁判公開の原則がそれであり、暗黒裁判や秘密裁判を否定する趣旨に基づいている。明治憲法もこの原則を規定はしていたが、実際には例外が広く認められていた。予審は非公開で、弁護人の立会いも認められなかった。また大逆事件の例にみられるように、秘密裁判が実際に行われたこともあった。
 日本国憲法は、そのようなことがふたたび起こることのないように、公開の停止について厳格に制限し、とくに政治犯罪、出版犯罪、人権が問題となる裁判は、つねに公開しなければならないと定めた(82条2項)。裁判の公開主義を保障するために、傍聴の自由、報道の自由が認められているが、そのために法廷における審理の進行が阻害されたり、訴訟関係人の利益が不当に害されたりすることは許されない。[池田政章]

司法のあり方と民主的統制

司法のあり方としては、司法権の独立を強化すると同時に、国民主権主義の原則に基づき、司法に対していかに民主的にコントロールするかが不可欠の問題となる。このことは最高裁裁判官の国民審査制度に端的に現れているが、弾劾裁判所による罷免の制度も同じ趣旨をもつものである。また、国民が地方裁判所において、法定刑の重い重大犯罪の審理に裁判員として参加する制度(ドイツの参審制度に類似し、アメリカの陪審制度とは異なる)が、2009年(平成21)から実施されている。裁判はなによりも人権の保障に仕えるものでなくてはならないが、そのためには国民の不断の監視が必要であることはいうまでもない。現在、長期間にわたる裁判によって、人権の回復が敏速に行われえないという実情が指摘されているのはその一例であるが、裁判員制度は解決策の一つとして期待されている。[池田政章]
『笹田栄司著『裁判制度』(1997・信山社出版) ▽市川正人・酒巻匡・山本和彦著『現代の裁判』第5版(2008・有斐閣)』

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世界大百科事典内の司法の言及

【裁判】より

…特定の事件で争われる法的争点に対して裁判によって与えられた結論は,法的に最終的な決定として扱われ,その結果,必要な場合にはそれは権力装置を用いて強制的に実現することが許され(強制可能性),またその結論をくつがえしたり,その争点をむし返したりできないものとして扱われる(確定性)。逆にいえば,裁判は法の運用に不可欠の要素であり,その意味で裁判は司法とも呼ばれる。 ところで,一般に特定の事件の法的争点に結着を与えることは,第三者によって示された判断がそのまま当事者を拘束するものとして扱われるという,裁判に典型的な方式(裁定)によるほかに,次の方式によってもなされうる。…

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