ボビンレース(その他表記)bobbin lace

デジタル大辞泉 「ボビンレース」の意味・読み・例文・類語

ボビン‐レース(bobbin lace)

4本の糸を単位とし、要所要所をピンで止めながら糸をねじったり、交差したりして組み合わせて作る、透かし模様レースのこと。16世紀ごろベルギーやイタリアで盛んに作られていた。糸を何十本も使うので、その糸を巻き付けておくためのボビンからの名。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ボビンレース」の意味・わかりやすい解説

ボビンレース
bobbin lace

図柄に沿って針を突き立てたピロー (枕形の台) の上で,多数のボビン (小型の糸巻) に巻いた糸を,おもにねじる,組む,からめる,結ぶなどしてつくるレースの総称ニードルポイントレースとともに,伝統的手工レースの代表的手法時代産地様式により多く種類がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のボビンレースの言及

【レース】より

…しかし広義には,はじめに布があってその布の一部を切り取る,織り糸を引きしぼる,あるいは抜き取ってかがるなどして透し模様にしたもの,また網状の布(ネットやチュールなど)に模様を刺繡してレース状に加工したものもレースの名で呼ばれる。 狭義の,糸をからげるなどして作るレースには,ボビンbobbin(糸巻)を先端につけた糸を台(ピロウpillow(枕の意))上にピンで留めながらレースをつくっていくボビン・レースbobbin lace(ピロウ・レースpillow laceともいう)や,下絵の輪郭線に糸を止めつけてフレームを作り,内部を縫針(ニードルneedle)で糸を浮かしながらかがるニードル・ポイント・レースneedle point laceがある。このほかに,小さなシャトル(杼(ひ))に巻いた糸で結び目をつくりながら編むタッチング・レースtatting lace,網針と定規を使って漁網を編む要領でつくるフィレ・レースfilet lace,U字形の器具と鉤(かぎ)針で編むヘアピン・レースhairpin lace,円形のクッションに虫ピンをさし,これに糸を渡してかがって作るテネリーフ・レースtenerife lace(カナリア諸島中のテネリフェ島で始められたもの),鉤針で編むクロッシェ・レースcrochet lace,棒針で編むニッティング・レースknitting lace,器具を使わずに結ぶマクラメなどがある。…

※「ボビンレース」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android