裁縫用具の一つで、縫い糸を巻いておくもの。かつては、和裁用の縫い糸は綛(かせ)巻きしたものを購入し、各家庭で糸巻に巻き取って使用した。しかし今日では、木綿縫い糸としつけ糸の一部を除いたもの、絹糸、合繊縫い糸などは、糸巻に巻いて市販されている。糸巻は幅5センチメートル、長さ7センチメートル、厚さ0.2センチメートルぐらいのボール紙(カード)を分銅(ふんどう)形に、左右をくびれた形に切ったもので、糸端を引っかけて始末できるように、端に切り目がついている。大正時代ごろまでは木製が使われたが、昭和になってセルロイド製も多くつくられた。ミシン糸は木製またはプラスチック製の管巻(くだまき)に巻かれていて、中央にあいた穴をミシンにさして用いる。外国でも裁縫用の糸巻は古くから用いられており、中国漢代の金属性の針筒兼用のもの、朝鮮高麗(こうらい)の彫金製のもの、李(り)朝の木彫製、牛角製のものなど装飾的なものがある。
[岡野和子]
〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...
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