ボロンコーワ(読み)ぼろんこーわ(その他表記)Любовь Фёдоровна Воронкова/Lyubov' Fyodorovna Voronkova

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ボロンコーワ」の意味・わかりやすい解説

ボロンコーワ
ぼろんこーわ
Любовь Фёдоровна Воронкова/Lyubov' Fyodorovna Voronkova
(1906―1976)

ソ連児童文学者。モスクワの貧しい農民家庭に生まれ、働きながら文学を学ぶ。1931年処女作『黒スグリ』を出し、農場新聞の編集に携わったのち児童文学を書き始めた。女性の目で真剣に人生を見つめる作風共感をよぶ。戦災孤児ワーリャが農村の家庭に引き取られ、その家族に溶け込んでいくようすを描いた『町からきた少女』(1943)は日本でも愛読されており、ほかに『ゴロジシチェ村』(1947)、『魔法の岸べ』(1966)などがある。

[内田莉莎子]

『宮川やすえ訳『野の白鳥アニスカ』(1980・偕成社)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ボロンコーワ」の意味・わかりやすい解説

ボロンコーワ
Voronkova, Lyubov' Fëdorovna

[生]1906.9.30. モスクワ
[没]1976.1.20
ソ連の女性作家。農民の家に生まれた。高等師範学校で学び,農村新聞の編集局に勤務。 1930年以来,児童文学の中短編を発表。代表作に戦争苦難を描いた『町からきた少女』 Devochka iz goroda (1943) や『ゴロジシチェ村』 Selo Gorodishche (1947) ,酪農少女の話『アルタイ物語』 Altaiskaya povest' (1951) ,密林で道に迷ったピオネールたちの物語『角笛勇者を呼ぶ』 Rozhok zovët bogatyrya (1957) がある。

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