ボース統計(読み)ボーストウケイ(その他表記)Bose statistics

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ボース統計」の意味・わかりやすい解説

ボース統計
ボースとうけい
Bose statistics

同じ粒子から成る系で,各粒子のスピンが整数値をとるとき,その波動関数は2つの粒子の交換に対して不変であり,一粒子状態を占める粒子数はゼロから無限大まで任意の値をとりうる。こういう粒子はボース統計またはボース=アインシュタイン統計に従うといい,ボソンと呼ばれる。光子,ヘリウム4,フォノンなどはこの例である。ボース統計では独立な状態の数が古典統計と違い,ボース=アインシュタイン凝縮を示すこともあり,フェルミ統計とともに量子統計と呼ばれる。粒子数が多く,粒子間の相互作用が小さい場合,個々の粒子が各エネルギー状態を占める数の平均はボース=アインシュタイン分布に従う。

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法則の辞典 「ボース統計」の解説

ボース統計【Bose statistics】

「ボース‐アインシュタイン統計」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内のボース統計の言及

【量子統計】より

…このことから,フェルミ粒子の場合は一つの粒子状態を占める粒子数は0または1に限られる(フェルミ=ディラック統計,またはフェルミ統計という)。一方,ボース粒子の場合は一つの粒子状態が収容できる粒子数は0,1,2,3,……と限りがない(ボース=アインシュタイン統計,またはボース統計という)。 相互作用のない多粒子系が温度Tの熱平衡状態にある場合,エネルギーεの1粒子状態jにいるフェルミ粒子の数njは平均して,であり,ボース粒子なら,である(μは化学ポテンシャル)。…

※「ボース統計」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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