改訂新版 世界大百科事典 「ボードゥアン1世」の意味・わかりやすい解説
ボードゥアン[1世]
Baudouin Ⅰ
生没年:1930-
ベルギーの現国王(第5代)。1951年即位。レオポルド3世とアストリッド王妃(スウェーデン王女)の長子。第2次大戦中はドイツ軍の捕虜として父とともにオーストリアに幽閉される。50年,父王の復位をめぐるベルギーの国内の対立の中でいっしょに帰国したが,父は復位を断念し,皇太子ボードゥアンに国王大権を委譲した。翌年レオポルド王は退位し,ボードゥアンが即位。その後は,60年にスペインのファビオラ王妃を迎え,つとめて国民と接触しながら王制の信頼回復に努め,再三危機を迎えたベルギーの統合に貢献した。また国際親善のため,アメリカ合衆国,南アメリカや日本(1964),ヨーロッパ諸国などを再三訪問している。
執筆者:石坂 昭雄
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報