ポモージェ(その他表記)Pomorze; Pomerania; Pommern

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ポモージェ」の意味・わかりやすい解説

ポモージェ
Pomorze; Pomerania; Pommern

ポーランド北部,バルト海沿岸の湖沼地帯の歴史的名称。英語名ポメラニア,ドイツ語名ポンメルン。ウィスワ川下流左岸のビドゴシュチからグダニスクグディニャにかけてを東ポモージェ,オーデル川下流右岸 (シュチェチン,コシャリン,スウプスクゴジュフウィエルコポルスキとピワの北部一帯) および下流左岸の旧東ドイツ領を西ポモージェと呼ぶ。5世紀頃からポモージェ人 (スラブ族の一族) が居住し一公国をなしていたが,やがてポーランド王ミエシコ1世 (在位 963~992) の影響下に入り,ボレスワフ3世 (在位 1102~38) のときにポーランドがその支配権を確立した。東ポモージェは 1038年からドイツ騎士団の支配下に入ったが,1454年再びポーランドに帰属。 1772年にプロシアの領有するところとなった。西ポモージェは中世から多数の公国に分かれていたが,1625年ボグスワフ 14世によって統合され,ポーランドに帰属。しかし 1648年と 1653年にスウェーデンとブランデンブルクに分割され,1815年以降はプロシア領となった。第2次世界大戦後,オーデル川を境として東はポーランド,西はドイツ領となっている。

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