2014年に登録された世界遺産(文化遺産)。アメリカのルイジアナ州ウエストキャロル郡の南端を流れるバイユー・メコンと呼ばれる川の河畔に位置する先住民の都市遺跡。半円形の中央広場を中心に同心円上に6重の尾根が取り囲み、その外側にピラミッド状の5つの土塁が配置されている複合的な考古学遺跡で、3700~3100年前にかけて先住民が、居住し、宗教儀式を執り行い、市場を開くために、周囲の森林や湿地を利用して造られた。北米では最大級の先住民遺跡であり、アメリカ最初の都市とも呼ばれている。石製のナイフ・斧・容器などさまざまな石器類のほか、槍先やパイプなどの遺物が出土しているが、近隣に採石場がないため、遠方との文化交流が示唆されている。ミシシッピ川下流域の盆地を地盤に繁栄したポヴァティ・ポイント文化の中心として発展した都市であり、土製の卓越した構造物であることから文化的価値が高く評価されている。◇英名はMonumental Earthworks of Poverty Point