マウンティング女子(読み)まうんてぃんぐじょし

知恵蔵 「マウンティング女子」の解説

マウンティング女子

サルなどの動物が個体間で自分の優位性を示す行為になぞらえ、女性同士が容姿やファッション、仕事や出産など様々な場面においてお互いに格付けし合い、自分の優位性を誇示することを「マウンティング」と呼ぶ。そのようにマウンティングをする女性を「マウンティング女子」という。
この言葉は、『臨死!!江古田ちゃん』などの代表作を持つマンガ家の瀧波ユカリと、イラストエッセイ『負け美女』などで知られるエッセイストの犬山紙子の共著として2014年2月に発刊された『女は笑顔で殴りあう――マウンティング女子の実態』(筑摩書房)で初めて生み出された。同年4~6月に放送されたフジテレビ系列のドラマ「ファースト・クラス」でこの言葉が使われたのがきっかけとなり、大きく広まった。
ドラマは、女優の沢尻エリカ演じる主人公が、女性のねたみや欲望が渦巻くファッション雑誌編集部にアルバイトとして加わり、最終的には編集長へと上りつめるというストーリー。その中で、主に同僚女性たちとファッションや仕事面でマウンティングをする様子が描かれた。とりわけ、相手に対して対抗心をむき出しにした本音部分が「心の声」として赤裸々に表現され、注目を集めた。
また、「マウンティング(女子)」という言葉は、「2014年ユーキャン新語・流行語大賞」にもノミネートされた。

(松岡理絵 フリーランスライター/2014年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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