マキラドーラ

百科事典マイペディア 「マキラドーラ」の意味・わかりやすい解説

マキラドーラ

メキシコ発展している独特の輸出加工工業のこと。メキシコ政府が雇用促進,外貨獲得などを目的に関税面の優遇措置を講じて外国資本誘致をはかり,1973年ごろから米国との国境をはさんでツイン・プラント(双子工場)が発展。メキシコの低賃金に加え北米自由貿易協定NAFTA)地域の広大な市場を期待して,米国はじめ,日本,韓国のエレクトロニクス自動車などの企業が多数進出している。
→関連項目シウダード・フアレスティフアナマタモロスメキシコ(国)メヒカリ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マキラドーラ」の意味・わかりやすい解説

マキラドーラ
maquiladora

メキシコのティフアナ市などアメリカ国境沿いに設けられた保税輸出加工区。アメリカへの製品輸出を行なう企業のうち,原材料・半製品を輸入しメキシコ国内で加工・組み立てを行なう者に対して優遇措置を設けた。アメリカ,日本などからの資本の誘致を通じた外貨獲得と国内の雇用増を目的に 1965年に創設。アメリカの 10分の1程度といわれる安い労働力を求めて,自動車・電気などの機械産業を中心に企業が多数進出した。しかしアメリカとカナダ,メキシコとの間で 1994年1月北米自由貿易協定 NAFTAが発効したのをうけ,2000年末に北米向け保税制度は廃止。代わって,原材料や部品の関税を軽減する特恵関税制度が導入されたが,北米向け生産拠点としての優位性にはかげりがみえ始めた。

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