ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マゾウィエツキ」の意味・わかりやすい解説
マゾウィエツキ
Mazowiecki, Tadeusz
[没]2013.10.28. ワルシャワ
ポーランドの政治家,ジャーナリスト。知識人家庭に生まれる。ワルシャワ大学法学部卒業。カトリックの社会活動「パクス」に参加,カトリック系各種雑誌の編集・出版に携わる。1961~71年国会議員,議会内カトリック・グループ「ズナーク」の一員として大学の自治と教育の民主化,多元化のため活動。1968,1970年の反政府事件では学生,労働者の側に立って活動した。1980年に自主管理労働組合「連帯」結成に主導者の一人として参加し,「連帯」全国委員会およびレフ・ワレサの顧問を務めた。1981年「連帯」機関誌『ソリダルノスチ』編集長。1981~82年の戒厳令により拘留。1982年12月釈放後,「連帯」と政府との交渉で主導的役割を果たした。1989年国会議員選挙で「連帯」が圧勝し,1940年代後半以降,東ヨーロッパで初の非共産主義政権の首相に就任した。1990年の大統領選挙でワレサに敗れ,首相を辞任した。1992~95年国連人権委員会(→人権理事会)の特別報告者として旧ユーゴスラビア(→ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争)の人権問題に取り組んだ。
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