ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マッキンレー」の意味・わかりやすい解説
マッキンレー
McKinley, William
[没]1901.9.14. ニューヨーク,バッファロー
アメリカの政治家。第 25代大統領 (在任 1897~1901) 。マッキンリーとも表記される。南北戦争に参加し,戦後法律家となり,次いでオハイオ州政界に進出。 1877~83,85~90年共和党連邦下院議員として活躍,高率関税主義者として,90年マッキンレー関税法を成立させた。 91年クリーブランドの実業家 M.ハナの援助でオハイオ州知事に当選,93年再選。 96年ハナの助力で共和党大統領候補となり,金本位制の綱領下に民主党候補 W.ブライアンを破って当選。就任後まもなくディングリー関税法を成立させた。 98年キューバ独立運動に同情する世論の高まりを背景として,メーン号事件を契機にアメリカ=スペイン戦争に突入した。この戦争は短期間で終り,戦争に勝ったアメリカはフィリピン,プエルトリコ,ハワイなどを獲得。彼は領土獲得に反対する勢力を押えて海外膨張を支持した。このほか 1900年の金本位制確立,パナマ運河建設交渉開始,軍組織の改革,01年のプラット修正法,門戸開放宣言などが主要な事績としてあげられる。 1900年再選されたが,翌年9月6日バッファローで無政府主義者によって狙撃され,8日後に死亡。
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