マルヌ川の会戦(読み)マルヌがわのかいせん(その他表記)Battles of the Marne

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マルヌ川の会戦」の意味・わかりやすい解説

マルヌ川の会戦
マルヌがわのかいせん
Battles of the Marne

第1次世界大戦中の戦い。 (1) 第1次  1914年9月5~12日に,パリの北東マルヌ川を間にはさみ,ドイツ軍とフランス=イギリス連合軍がパリの攻防をかけて戦った会戦。ドイツの当初の作戦計画では中立国ベルギーをも含む右翼大旋回で敵主力をパリ南西方面に片翼包囲し,これを殲滅 (せんめつ) する予定であった。しかし A.シュリーフェン元帥の「右翼を強化せよ」という遺言にそむいたモルトケ (小) は右翼兵力を縮小したため包囲力が鈍り,マルヌ川の線で J.ジョッフル元帥に率いられたフランス軍主力の反撃を受けた。ドイツ軍はエーヌ川まで撤退し,これによりドイツの戦争計画は挫折西部戦線は膠着状態となり,参謀総長はモルトケから E.ファルケンハインに代った。 (2) 第2次 第1次世界大戦におけるドイツ軍の最後の攻撃戦。 18年7月 15日から8月2日まで戦われ,連合軍の優位のうちに終了。連合軍損失 11万 2000人,ドイツ軍 16万 8000人。

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