最新 地学事典 「マントルの組成」の解説
マントルのそせい
マントルの組成
composition of mantle
マントルの化学組成は,いくつかの方法で推定される。地表に露出するマントルの岩石,マグマ中の捕獲岩などからは,マントルの比較的浅部についての直接的な制約が得られる。一方,太陽の大気組成と炭素質隕石の組成類似性に基づき,地球も同様の材料物質からなると仮定し,地球形成過程を経ても保たれうる難揮発性元素どうしの比を基準にして推定する方法もある。そのようにして推定されたマントル組成の例は,O 44.8%,Si 21.5%,Mg 22.8%,Fe 5.8%,Al 2.2%,Ca 2.3%,そのほか0.6%(いずれも重量%)である。地震波速度と高圧物性実験の照合により,上部マントルに比べて,下部マントルはよりSiに富む可能性が指摘される。また,マントルの同位体組成は,地表に噴出する玄武岩の同位体組成から推定され,マントル地球化学端成分などを用いて,その不均質性が議論されている。
執筆者:岩森 光
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

