ミズオポッサム(読み)みずおぽっさむ(その他表記)water opossum

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミズオポッサム」の意味・わかりやすい解説

ミズオポッサム
みずおぽっさむ
water opossum
yapock
[学] Chironectes minimus

哺乳(ほにゅう)綱有袋目オポッサム科の動物。中央南アメリカ山地の湖や川のほとりにすむ。頭胴長35センチメートル、尾長40センチメートルに達する。体色は薄いねずみ色で、体上面の背筋に沿って1本の黒い線があり、体側には4本の幅広い黒色の横帯がある。後足の指間には水かきがあり、半水生で泳ぎが巧みである。育児嚢(のう)はよく発達し、後方に開口する。夜行性で魚、カエル昆虫などを食べる。現地での生息数も少なく、飼育例も少ない希種である。

[中里竜二]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

小学館の図鑑NEO[新版]動物 「ミズオポッサム」の解説

ミズオポッサム
学名:Chironectes minimus

種名 / ミズオポッサム
科名 / オポッサム科
解説 / 有袋類でただ1種、水の生活に適応しています。泳ぎが得意で、前足の長い指を使ってえものをとらえます。
体長 / 22~40cm/尾長28~43cm
体重 / 600~790g
食物 / エビカニ、魚、カエル、昆虫
分布 / 中央~南アメリカの水辺近く

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世界大百科事典(旧版)内のミズオポッサムの言及

【オポッサム】より

…雌は育児囊をもたず,子は9~19個の乳頭にしがみついて育つ。 メキシコからアルゼンチンまでの川や湖にすむミズオポッサムChironectes minimusは,水中生活に適応した唯一の有袋類でもある。体は流線型で,毛は密生し,後足には水かきをもつ。…

※「ミズオポッサム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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