デジタル大辞泉 「みちれない」の意味・読み・例文・類語 みちれ‐な・い [形][文]みちれな・し[ク]《中世・近世語》下品で卑しい。さもしい。「イカニ畜生ナ―・イイタヅラモノ」〈天草本伊曽保・イソポが生涯〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「みちれない」の意味・読み・例文・類語 みちれ‐な・い 〘 形容詞口語形活用 〙 [ 文語形 ]みちれな・し 〘 形容詞ク活用 〙 下品で卑しい。さもしい。みつれない。[初出の実例]「人にみちれなうしても気に合とする物があるぞ」(出典:漢書列伝綿景抄(1467頃)蕭何曹参第九)「根性骨道礼(ミチレ)なく、底意地穢く」(出典:仮名草子・浮世物語(1665頃)三)みちれないの補助注記( 1 )キリシタン資料の用例は「日葡辞書」と「天草本伊曾保」だけであり、狂言の用例は「三百番集本狂言・千鳥」の例だけである。抄物などに「みつれない」の用例が見えるところから、「みつれない」が原形か。( 2 )仮名草子の例が「道礼なく」の漢字表記を取っているのは、「なく」を否定表現とみて、道徳心がない意ととらえてなされた当て字であろう。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例