デジタル大辞泉
「みちれない」の意味・読み・例文・類語
みちれ‐な・い
[形][文]みちれな・し[ク]《中世・近世語》下品で卑しい。さもしい。
「イカニ畜生ナ―・イイタヅラモノ」〈天草本伊曽保・イソポが生涯〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
みちれ‐な・い
〘形口〙 みちれな・し 〘形ク〙 下品で卑しい。さもしい。みつれない。
※漢書列伝綿景抄(1467頃)蕭何曹参第九「人にみちれなうしても気に合とする物があるぞ」
[
補注](1)キリシタン資料の
用例は「
日葡辞書」と「天草本伊曾保」だけであり、
狂言の用例は「三百番集本狂言・
千鳥」の例だけである。
抄物などに「みつれない」の用例が見えるところから、「みつれない」が
原形か。
(2)仮名草子の例が「道礼なく」の漢字表記を取っているのは、「なく」を否定表現とみて、
道徳心がない意ととらえてなされた
当て字であろう。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報