もとな(読み)モトナ

デジタル大辞泉 「もとな」の意味・読み・例文・類語

もと‐な

[副]《「もと」は根本の意。「な」は形容詞「無し」の語幹
わけもなく。みだりに。
「なにしかも―とぶらふ」〈・二三〇〉
しきりに。むやみに。
「いづくより来りしものそ目交まなかひに―かかりて安眠やすいしなさぬ」〈・八〇二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「もとな」の意味・読み・例文・類語

もと‐な

  1. 〘 副詞 〙 ( 「もと」は根元根拠の意、「な」は形容詞「無し」の語幹で、理由なく、根拠なくの意から ) やたらに。むやみに。無性に。多く、自分には制御のきかない事態をあきれて眺めているさまに用いられる。
    1. [初出の実例]「いづくより 来りしものそ 眼交(まなかひ)に 母等奈(モトナ)かかりて 安眠(やすい)し寝(な)さぬ」(出典万葉集(8C後)五・八〇二)

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