モナルキアニズム(英語表記)monarchianism

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モナルキアニズム」の意味・わかりやすい解説

モナルキアニズム
monarchianism

2世紀末~3世紀における,三位一体に関するキリスト教の異端説。子なるイエス位格 (→ペルソナ ) の神性を否定し,父なる神の位格にのみ神性を認めた。次の2種がある。 (1) 力本説的 キリストはただの人で,神の力に満たされたがゆえに神の子になったとする。大テオドトゥス,サモサタのパウルス主唱者。 (2) 様態論的 「父」と「子」とは,同一の神の別称にすぎず,「父」自身がキリストとなって受難したとする。プラクセアスが説き,テルトゥリアヌスがこれを反駁したが,のちにスミルナのノエトゥスの弟子たちによって支持された。

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