モノグリセリド(その他表記)monoglyceride

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モノグリセリド」の意味・わかりやすい解説

モノグリセリド
monoglyceride

グリセリンの3個の水酸基うちの1個に脂肪酸エステル結合しているもので,その結合位置により次の2種に分れる。 (1) α-モノグリセリド 1-グリセリドともいう。工業的には脂肪酸とグリセリンとを加熱して得られる。しかしこの方法では純粋なα-モノグリセリドはできにくいので,純品は1,2-イソプロピリデングリセリン-1-脂肪酸エステル無機酸で処理することによって製する。 (2) β-モノグリセリド 2-グリセリドともいう。1,3-ベンジリデングリセリン-2-脂肪酸エステルを接触還元の条件下で処理することにより得られる。α体,β体ともに食品化粧品乳化剤に用いられる。

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化学辞典 第2版 「モノグリセリド」の解説

モノグリセリド
モノグリセリド
monoglyceride

monoacylglycerol.グリセロールに1分子の脂肪酸がエステル結合したもので,天然脂肪に微量含まれている.脂肪酸の結合位置によって,1-モノグリセリド,2-モノグリセリドに区別される.天然産のものは,脂肪酸の炭素数が16および18のものが多い.合成は,1,2-O-イソプロピリデングリセロールあるいは1,3-O-ベンジリデングリセロールを脂肪酸エステルとしたのち,保護基を除くと,それぞれ1-および2-モノグリセロールが得られる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「モノグリセリド」の解説

モノグリセリド

 →モノアシルグリセロール

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のモノグリセリドの言及

【グリセリド】より

…グリセリンの3個の水酸基すべてが脂肪酸とエステルを形成したトリグリセリドは動植物脂肪の主成分をなす。グリセリンの2個の水酸基がエステル化したジグリセリド,1個の水酸基がエステル化したモノグリセリドも天然に存在するが,トリグリセリドに比べて存在比は小さい。グリセリンと結合する脂肪酸としては,ステアリン酸,パルミチン酸,オレイン酸などの高級脂肪酸が多い。…

※「モノグリセリド」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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