日本歴史地名大系 「ユウル」の解説 ユウルゆうる 北海道:根室支庁根室市珸瑶瑁村ユウル漢字表記地名「勇留」のもとになったアイヌ語に由来する地名(島名)。元禄郷帳にみえる「いるゝ」は当地のことと考えられる。天保郷帳には「東地嶋々之分」の「子モロ持場」のうちに「ユウル」とみえ、島は近代に入り珸瑶瑁(ごようまい)村に包含された。「ユウル」以外に異表記をみない。「蝦夷拾遺」によると無人島。「東行漫筆」の「シコタン之事」の項に「南の方ニ小島あり」として五島があげられ、その一に「ユウル大き成島周廻五六里」と記されている。また「右島ハいづれも樹木無之、図合澗ハ諸島ニ有之、飲水も有之由。夷人ハ皆夷船ニて此島へ懸り渡ル」ともある(文化六年四月二九日条)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報