日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヨーロッパヤマネ」の意味・わかりやすい解説
ヨーロッパヤマネ
よーろっぱやまね
common dormouse
[学] Muscardinus avellanarius
哺乳(ほにゅう)綱齧歯(げっし)目ネズミ科の動物。イタリアからイギリス、ヨーロッパロシア西部までのヨーロッパにおもに分布するヤマネで、体色は美しい赤褐色、長い毛の生えた尾をもつ。体長6~9センチメートル、尾長7~7.5センチメートル、体重15~40グラム。習性は他のヤマネ類に似るが、森林、とくにハシバミの茂みの地上1~2メートルの高さに草の葉やコケを集めてしばしば巣をつくり、ハシバミの実を好んで食べる傾向がある。気温が15~16℃以下に下がるようになると地下で冬眠に入る。冬眠期間は9か月に達することがある。
[今泉吉晴]