化学辞典 第2版 「ライヘルト-マイスル価」の解説
ライヘルト-マイスル価
ライヘルトマイスルカ
Reichert-Meissl value
油脂5 g をE. Reichertの蒸留法によって処理すると水に可溶な揮発性脂肪酸が得られる.これを中和するのに必要な0.1 mol L-1 水酸化カリウムのエタノール溶液の体積(mL)の値をいう.この方法は,食用油脂の重要な鑑別法の一つである.普通の油脂では1.0以下であるが,酸敗したものは高い値を示す.バター脂は揮発性脂肪酸を多く含み,26~34で高いが,普通の食用油脂は0~8,やし油,パーム核油などは5~8である.Reichertは油脂の量を2.5 g と規定したが,E. Meisslによって5 g に改定されて,ライヘルト-マイスル価となった.ライヘルト-マイスル価はライヘルト価の2倍ではなく,2.2倍である.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報