翻訳|lacrosse
北米の先住民に親しまれ、17世紀に欧州からの入植者が取り入れて競技として発展。先端にネットが付いた「クロス」と呼ばれるスティックで球を操り、ゴールを狙って得点を競う。1904年セントルイス、08年ロンドン両五輪で実施。2028年五輪と同じ6人制で争った昨年の国際総合大会、ワールドゲームズで日本男子は銅メダル、女子は6位。
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ボールを奪い合い相手のゴールに入れる野外競技で,セント・ローレンス川沿いに住むアメリカ・インディアンの伝統的球技〈バガタウェーbaggataway〉をイギリス人が改良し,19世紀中葉からカナダ,アメリカ,イギリス連邦諸国で行われてきた。ホッケーに似るが,ラクロスは丸みのある三角形の網に長い柄をつけた特殊なラクロスラケットを使い,その形が笏杖(しやくじよう)crosseに似ることから命名された。これで外周20cmの堅いゴム製ボールをとらえ,運び,相手方のゴールへ投げ入れる。コートは縦100m,横64m前後で,エンドラインの中央に高さ,幅とも6フィート(1.83m)のゴールを設ける。チームはゴールキーパーを含め各10人で,競技時間は1クオーター15分,4クオーター制で試合を行う。女子の場合は多少ルールが異なる。室内などの,より狭いコートで行う6人制のボックス・ラクロスbox lacrosseもカナダで愛好されている。
執筆者:薗田 碩哉
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カナダのネイティブ・アメリカンたちの間で行われていたバガタウェイという競技を起源とする球技。先端に網のついたスティックを使うホッケーに似た競技である。当初は、宗教的な意味や戦士の訓練などの目的ももっていたが、1834年にモントリオールでネイティブ・アメリカンの2組のチームがこのゲームを披露してから、白人たちの間にも普及していった。フランス人がこの競技をみて、ジュ・ド・ラ・クロスjeu de la crosse (game of the stick)とよんだことからラクロスとして広まった。クロスとは大僧正の持つ笏杖(しゃくじょう)のことである。1856年にはモントリオール・ラクロス・クラブが結成され、1867年には最初の規則がつくられた。その後アメリカの学生たちにも伝えられ、イギリスでは女子スポーツとして行われるようになった。1チームの人員は10人(女子は12人)で、周囲19.68センチメートルの硬質ゴムのボールをスティック(クロス)で運んでゴールに入れ合う。スティックの頭部(フェースの部分)には網がついているが、スティックの長さ、網の大きさはポジションによって異なり、ゴールキーパーのものがもっとも大きい。
[大谷要三]
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