化学辞典 第2版 「ラッカーゼ」の解説
ラッカーゼ
ラッカーゼ
laccase
EC 1.10.3.2.ポリフェノールオキシダーゼ,ウルシオールオキシダーゼともいう.銅酵素の一種.漆汁液,各種の微生物,菌類に分布し,ヒドロキノン,ポリフェノール,L-アスコルビン酸などを酸化する.漆汁から得られたものは分子量1.2×105~1.4×105 である.1分子当たり4原子の銅を含み,Cu2+ にもとづく青色を呈し,水素供与体AH2を添加すると銅は一価となり無色となるが,酸素により酸化されてふたたび青色を呈する.反応機構は以下のとおりである.[CAS 80498-15-3]
4Cu2+ + 4AH2 → 4Cu+ + 4AH + (4H+)
4Cu+ + O2 + (4H+) → 4Cu2+ + 2H2O
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報