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微生物 びせいぶつ microorganism

翻訳|microorganism

6件 の用語解説(微生物の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

微生物
びせいぶつ
microorganism

本来,きわめて小さい生物の総称で,光学顕微鏡を用いなければ観察できないものをいう。しかし一般には,真菌類,細菌類,ウイルス類が微生物と呼ばれている。細菌類はさらに真正細菌類放線菌類リケッチア類とクラミジア類,スピロヘータ類,マイコプラズマ類に大別される。

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デジタル大辞泉の解説

び‐せいぶつ【微生物】

顕微鏡で拡大しなければよく見えない微細な生物。細菌酵母原生動物菌類の一部など。ウイルスを含め、また藻類まで含めることもある。

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栄養・生化学辞典の解説

微生物

 肉眼で観察できない生物体.

出典|朝倉書店
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世界大百科事典 第2版の解説

びせいぶつ【微生物 microbe】

顕微鏡でなければ観察できないような微小な生物の総称。原核生物に属する細菌,放線菌,ラン藻,真核生物のカビ,酵母,キノコなどの菌類,単細胞藻類,原虫などが微生物のカテゴリーに含まれる。細菌のように0.6~0.8μm×1.0~3.0μm程度の単細胞のようなものから,キノコの子実体のようなものまであるが,機能的に高度に分化した組織,器官はない。17世紀後半にA.vanレーウェンフックにより初めて発見され,1878年にセディヨC.E.Sédillotによって微生物microbeという名称が与えられた。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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大辞林 第三版の解説

びせいぶつ【微生物】

肉眼では観察できない、きわめて小さな生物。通常、細菌・酵母・原生動物などをさすが、ウイルスを含めたり、場合によって多細胞の藻類まで含めたりすることもある。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

微生物
びせいぶつ
microorganism(s)

一般的には、顕微鏡的微小生物を総称して微生物という。つまり、個体が微小で、肉眼では明瞭(めいりょう)に識別できない生物に対する一般用語であって、純生物学的な区分ではない。この「個体」の厳密な定義はむずかしいが、生活活動を営む基本単位と考えるのが妥当である。
 微生物として取り扱われる範囲は、分類学的に広い範囲にわたっているし、学者によってもその範囲は異なる。しかし、広義に微生物という場合には、次のような真核生物、原核生物が含まれる。すなわち、原生動物、後生動物の一部の微小動物、単細胞性の藻類(植物性プランクトンを含む)、真核菌類(変形菌類、カビ、酵母、キノコ)などの真核生物と、藍藻(らんそう)、放線菌を含む細菌類、リケッチアやクラミジアなどの原核生物である。また、キノコとウイルスを微生物として取り扱うかどうかが論議の対象となることがある。キノコの場合、微生物としない理由は、その子実体が大きいことであり、微生物とする理由は、生活基本単位である菌糸が、カビの菌糸と同様に顕微鏡的に微小なことである。ウイルスにおいては、ウイルスを絶対寄生性の構造体と考えるか、生活活動を行う生物として考えるかという本質的な問題にさかのぼるのであって、その解決は将来に残されている(なお、ウイルスは電子顕微鏡的に微小であるため、超微生物といわれることもある)。[曽根田正己・寺川博典]

微生物と顕微鏡

微生物の発見は顕微鏡が発明されてから始まったものであり、その構造の改良によって、さらに多くの微生物が発見され、確認されてきた。17世紀の初めにオランダのレーウェンフックによって発明された顕微鏡は、レンズが一つだけの単式顕微鏡であったが、やがて接眼レンズと対物レンズを組み合わせた複式顕微鏡が登場し、これによって拡大率は飛躍的に向上した。現在では、このような光学顕微鏡だけでなく、電子顕微鏡が発明されて透過型から走査型へと開発が進み、改良が加えられ、有効拡大率の向上だけではなく、高い解像率や立体像が得られるようになった。[曽根田正己・寺川博典]

生態系のなかでの微生物の役割

微生物には生産者、消費者、分解還元者(還元者)の三者がある。一見、静止しているようにみえる水圏や地圏の中においても、海洋微生物群、淡水微生物群、土壌微生物群が構成され、それぞれ前出の三者の働きによって物質循環が行われている。三者のうち、分解還元者として重要な働きをしている微生物は、菌類(この場合は細菌を含む)である。これらは生体分解還元者、死体分解還元者である。このほか、菌類は動物の腸管内や植物の根圏において、動物・植物が養分を吸収するのに重要な役割を果たしている。[曽根田正己・寺川博典]

応用面での微生物

農学のなかで取り扱われる微生物には、植物病原微生物、発酵微生物、腐敗微生物、食用微生物、薬用微生物がある。また、医学のなかでは、病原微生物や食中毒微生物がある。このようにみると、微生物と人間との関係がいかに密接であるかがわかる。とくに、病原微生物のなかには、宿主(しゅくしゅ)(寄生対象となる生物)の生体内でのみ繁殖する絶対寄生性のものと、あるときは寄生し、あるときは単独で生活を営む条件的寄生性のものとが区別される。また、発酵微生物と腐敗微生物とは、物質分解を行う微生物という意味からは、本質的には異なるものとはいえない。事実、同種の微生物によって発酵もおこるし、腐敗もおこる。いわば、人間からみて合目的的に分解をおこす微生物が発酵微生物であり、人間にとって不本意な分解をおこす微生物が腐敗微生物であるといえる。食用微生物、薬用微生物とは、タンパク質、ビタミンなどの微量成分を体内に蓄積して保持する微生物であり、人間はそれぞれの目的に従って利用している。酵母やクロレラ(緑藻類)などがこの例である。しかし、抗生物質、ホルモン、アミノ酸その他の有機酸などを合成する微生物(菌類)は、それらを菌体外につくることが多いため、発酵微生物として取り扱われる。
 微生物は他の生物に比して、生活環が短いうえに人為的管理が比較的簡単であるため、遺伝学的研究や生理・生化学的研究の実験材料として使われ、基礎生物学的な諸現象の解明に役だっている。また、微生物は、絶対寄生性のものを除いて、試験管内で純粋分離培養することができる。19世紀の後半、ドイツのコッホによって初めて細菌の純粋培養が行われた。これが端緒となって、他の微生物にもこの培養法は応用された。こうした培養技術の発展は、微生物利用の可能性を無限に広げたばかりではなく、基礎生物学としての微生物学の発展の原動力となった。[曽根田正己・寺川博典]
『緒方靖哉編著『微生物とその利用』(1997・コロナ社) ▽小崎道雄・椿啓介編著『カビと酵母――生活の中の微生物』(1998・八坂書房) ▽服部勉著『微生物を探る』(1998・新潮選書) ▽レイモンド・W・ベック著、嶋田甚五郎・中島秀喜監訳『微生物学の歴史』1、2(2004・朝倉書店) ▽前田昌調著『水圏の環境微生物学』(2005・講談社) ▽林英生編著、角野猛・友近健一・林真知子・平野直美・松井徳光・村清司著『微生物学』(2005・建帛社)』

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世界大百科事典内の微生物の言及

【植物】より

…生物界を動物と植物に二大別するのは,常識の範囲では当然のように思えるが,厳密な区別をしようとするとさまざまな問題がでてくる。かつては生物の世界を動物界と植物界に二大別するのが常識だったが,菌類を第三の界と認識すると,それに対応するのは狭義の動物(後生動物),狭義の植物(陸上植物)ということになり,原生動物や多くの藻類などは原生生物という名でひとまとめにされ,また,これら真核生物に比して,細菌類やラン藻類は原核性で,原核生物と別の群にまとめることができる。…

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