改訂新版 世界大百科事典 「リッテルマイヤー」の意味・わかりやすい解説
リッテルマイヤー
Friedrich Rittelmeyer
生没年:1872-1938
ドイツの神学者。プロテスタントの牧師としてニュルンベルク,ベルリンで活動した。ニュルンベルク時代の1913年,R.シュタイナーの講演を聞き,これまで行われてきた4福音書の解釈は失われた〈第5福音書〉の下に統合されるべきだとする壮大な人智学の思想に触れて感銘し,16年以降人智学運動に参加した。また22年にはキリスト教と人智学の結合をめざす宗教団体〈キリスト者共同体Christengemeinschaft〉を設立,みずから最高指導者となって新しいキリスト教改革運動を展開した。これは一時はナチスによる弾圧を受けたが,彼の死後もボックEmil Bock(1895-1959)らに引き継がれ今日なお存続している。《R.シュタイナーとの出会い》(1928),《神学と人智学》(1930),《キリスト》(1937)ほか著作も多い。
執筆者:荒俣 宏
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報