ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リマリック条約」の意味・わかりやすい解説 リマリック条約リマリックじょうやくTreaty of Limerick 1691年 10月3日,アイルランドでのイングランド王ウィリアム3世の掃討戦を終らせた休戦条約。ボイン川の戦いののちアイルランド軍はリマリックにたてこもり,P.サースフィールドの指揮下に善戦健闘,よくイングランド軍を悩ませたが,91年8月イングランド軍に大砲兵隊が到着するに及び,サースフィールドはついに休戦を決意,本条約となった。これにより,アイルランド軍は,国を去ってフランスのジェームズ2世のもとにおもむくか,ウィリアム3世とメアリー2世への忠誠を誓ってアイルランドにとどまるか,どちらかを選ぶことを要求され,いずれにせよ処罰は行われないことが保証された。また,アイルランドのカトリック教徒は,チャールズ2世の治世中に享受していた特権を許されることになった。しかし,後者の条項はその後の立法で事実上骨抜きにされた。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by