リンチェンサムポ(読み)りんちぇんさむぽ(その他表記)Rin chen bzang po

日本大百科全書(ニッポニカ) 「リンチェンサムポ」の意味・わかりやすい解説

リンチェンサムポ
りんちぇんさむぽ
Rin chen bzang po
(958―1055)

チベットの仏教後伝期初頭に活躍した大翻訳家。13歳で出家し、前後3回インドに渡り、カシミールに滞在して顕教と密教を学んだが、とくに密教の「ヨーガタントラ」や「アヌタラヨーガタントラ」などの教法を習得したとされる。新訳と称される彼の翻訳も顕密に伝わり、新訳タントラは以後のチベット仏教の確立に影響を与えた。彼は西チベットに多数の寺院を建立し、イェシェオエYe shes 'od王(959―1040ころ)に贈られたトディン寺に住した。85歳のときに同寺でインド僧アティーシャと会い、共訳も行った。98歳でカツェゴカルで没した。

[原田 覺 2017年4月18日]

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