リンディスファーン福音書(読み)リンディスファーンふくいんしょ(英語表記)Lindisfarne Gospels

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

リンディスファーン福音書
リンディスファーンふくいんしょ
Lindisfarne Gospels

698年にイングランド北部のノーサンブリア沖,リンディスファーン島 (ホーリー島) のリンディスファーン修道院で作られた精巧な挿絵のあるラテン語福音書。聖カスバート (635/7~687) を記念して,司教イードフリスが手写したことが 10世紀のあと書きで知られる。そのため「聖カスバートの福音書」とも呼ばれる。いわゆる初期アイルランド装飾写本の系列に属し,はなやかな装飾ページにはアイルランド的伝統が反映するが,写実的な福音書記者像などは,当時北方諸島に及んだ地中海,ローマ的伝統との接触を証明している。大英図書館所蔵。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android