ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レオンチウス」の意味・わかりやすい解説
レオンチウス
Leontius
[没]705
ビザンチン皇帝 (在位 695~698) 。 695年末ユスチニアヌス2世に対する暴動が首都コンスタンチノープルで起り,青党 (→デーモイ ) の援助でテマ・ヘラスの軍司令官から登位。翌年イスラムとカルタゴの争奪戦に一進一退を続ける一方,国内的にはヘラクリウス朝滅亡後の混乱期の象徴である短期在位皇帝であった。 698年カルタゴのイスラム討伐に派遣した海軍が反乱を起し,海軍司令官アプシマール (のちのチベリウス2世) を反対皇帝に擁立して,首都に進撃,このため退位を余儀なくされた。
レオンチウス[ビザンチン]
Leontius of Byzantium
[没]545頃.コンスタンチノープル
ビザンチンの神学者。ヒエロソリミタノス,あるいはキリスト教神学にアリストテレス哲学を導入し中世スコラ哲学の先駆をなしたのでスコラスチクスとも呼ばれる。その生涯はおもにキリスト単性説の論駁に捧げられ,アンチオキアのセベルスやネストリウス派を論駁した。主著"Libri III contra Nestorianos et Eutychianos" "Solutio argumentorum Severi"。
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