1995年に登録されたラオスの世界遺産(文化遺産)で、首都ビエンチャンの北約230km、メコン川とカン川の合流点に位置する。ルアン・パバンは、1353年から約350年にわたって、ランサン王国の首都として栄えた。1707年の分裂後は、ルアン・パバン王国の首都となり、ルアン・パバンでは国王の庇護のもと仏教文化が栄え、多くの寺院が建てられた。町の中心にあるプーシーの丘には、ルアン・パバン寺院、ワット・シェントーン、ビスナラート寺院など多くの仏教寺院が残っている。町全体では80を超える寺院があるが、最も有名なのはワット・シェントーン。14世紀に創建、16世紀半ばに改築されたこの寺の祠堂(しどう)には、色鮮やかなモザイク画が描かれている。ラオスは19世紀末からフランスの植民地となったことから、ルアン・パバンの町でもヨーロッパのコロニアル風の建物が建てられ、伝統的なラオス建築群の町並みに、コロニアル建築や中国、ベトナムの影響を受けた建物が見事に融合している。このような文化的景観が評価され、世界遺産に登録された。◇英名はTown of Luang Prabang