ルッジェーロ1世(その他表記)Ruggero Ⅰ

改訂新版 世界大百科事典 「ルッジェーロ1世」の意味・わかりやすい解説

ルッジェーロ[1世]
Ruggero Ⅰ
生没年:?-1101

シチリア伯。ノルマンの騎士オートビル家のタンクレディ末子。兄ロベール・ギスカールとともにカラブリア,シチリアの征服を行い,その軍事的才能を示した。シチリア伯として兄の後見のもとに島を統治し,兄の死(1085)後さらに勢力を固めた。それまでイスラム教徒支配下にあったシチリアにキリスト教を導入し,自分の選任した司教各地に配置した。行政に関してはイスラム時代の制度を継承した。
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山川 世界史小辞典 改訂新版 「ルッジェーロ1世」の解説

ルッジェーロ1世(ルッジェーロいっせい)
Ruggero Ⅰ

1031頃~1101(在位1072~1101)

ノルマンディ出身の初代シチリア伯。1061年にイスラーム教徒の支配下にあったシチリア島の征服を開始し,91年に完了。72年に兄ロベルト・グイスカルドよりシチリア・カラブリア伯に叙せられ,強力なシチリア伯領を築いた。

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世界大百科事典(旧版)内のルッジェーロ1世の言及

【シチリア王国】より

…このころメッシナに定住していたノルマン人がこの内紛に乗じてシチリアに進出,1061年から91年までに全島を征服した。その指導者ルッジェーロ1世は〈シチリアとカラブリアの伯〉を称し,その子ルッジェーロ2世は〈シチリアとプーリアの王〉となり,ここにシチリア王国が成立した。彼は教皇庁と争ってその王位を承認させ,トリポリなど北アフリカ沿岸への遠征を行って,地中海における重要な勢力となった。…

※「ルッジェーロ1世」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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