レセプス(その他表記)Lesseps, Ferdinand-Marie, Vicomte de

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レセプス」の意味・わかりやすい解説

レセプス
Lesseps, Ferdinand-Marie, Vicomte de

[生]1805.11.19. ベルサイユ
[没]1894.12.7. ラシュネー
フランスの外交官,スエズ運河の開削者。 1825年外交官としてリスボンに駐在後,各国を回り,49年マドリードを最後に外交官生活を引退。その間,親交のあったムハンマド・サイード・パシャエジプトの副王になったのを機会に,54年スエズ運河建設計画に関し副王の支持を取付けた。同年 11月国際的な企業「万国スエズ海洋運河会社」が創立され,エジプト政府が総裁を任命し,主要出資国からの代表による理事会が構成された。フランス皇帝ナポレオン3世の励ましと必要に応じた援助を受けることを約したレセプスは,59年4月 25日エジプトの協力のもとに着工,10年後の 69年 11月 17日完成した。しかし,その間の苦労に加え,80年パナマ運河開削の会社を設立して失敗し,告発されて (→パナマ事件 ) ,息子は禁錮5年の刑を言い渡された。

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