日本大百科全書(ニッポニカ) 「レプトスペルマム」の意味・わかりやすい解説
レプトスペルマム
れぷとすぺるまむ
[学] Leptospermum
フトモモ科(APG分類:フトモモ科)の常緑低木。和名ギョリュウバイ(御柳梅)の名でよばれ、オーストラリア、ニュージーランド、マレー半島に約90種分布する。普通は高さ2~3メートルの低木で、葉は小さい。4~6月、ウメをさらに小さくしたような5弁花を開く。花色は白、桃、赤色で、切り花、観賞用花木として利用されるが、水揚げに難点がある。近年、ニュージーランド原産のスコパリウム種を交雑親にした園芸種が多数発表され、八重咲きの大輪種や鉢物用の極矮性(わいせい)種がよく栽培されている。排水のよい所でよく育つ。やや耐寒力の弱いものが多く、暖かい場所で、冬季は灌水(かんすい)を少なめにすると越冬する。
[川畑寅三郎 2020年8月20日]