レールバス(読み)れーるばす(英語表記)rail bus

日本大百科全書(ニッポニカ) 「レールバス」の意味・わかりやすい解説

レールバス
れーるばす
rail bus

旧国鉄が、閑散線区の経営合理化のために製造した小型のディーゼル動車。製作費を節約するためにエンジン、機械式(歯車の組合せによる)変速装置など、バスと共通部品を使用してつくった鉄道車両で、1954年(昭和29)に初めて登場した。出現後数年間は使用されたが、乗客の変動時に対処するためには機械式変速装置では増結時の総括制御(1人の運転士が全車両を運転する)ができないこともあって、しだいに使われなくなった。その後85年ごろになって、旧国鉄が赤字線区を廃止して官民による第三セクター方式などに転換して経営にあたるようになり、改めてレールバスが見直されている。また、強力なエンジンと液体式変速装置などを装備して、かつての取扱いの不便さを克服した近代的なレールバスが誕生したため、新しい鉄道会社の合理化に役だっている。

[松澤正二]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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