ロズミーニ・セルバーティ(読み)ロズミーニセルバーティ

百科事典マイペディア の解説

ロズミーニ・セルバーティ

19世紀自由主義カトリック思想を代表するイタリアの聖職者,哲学者。1821年司祭叙任。存在論哲学に関する著作で国際的に知られている。また伝統的なスコラ主義的自然法思想を理性偏重として批判し,信仰と理性を包摂する倫理的人格を基礎とする神学=法学的な正義体系構想。政治的には,教皇道徳的・精神的最高調停者にとどめ,通常の政治は世俗の諸政府に委ねるという立憲主義的政体を理想とし,具体的に教会国家の憲法改正や当時の教会制度の改革を提案した。1848年革命に際し,外国勢力の干渉排除を教皇に進言。その後,自由主義者として忌避され,晩年は隠遁生活を送った。主著《政治哲学》《法哲学》《道徳の原理》。

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