1848年革命(読み)せんはっぴゃくよんじゅうはちねんかくめい

百科事典マイペディア 「1848年革命」の意味・わかりやすい解説

1848年革命【せんはっぴゃくよんじゅうはちねんかくめい】

1848年に起こったヨーロッパ諸国の一連の革命を全体的にとらえた呼称。48年革命とも。同年2月のフランスの二月革命は,ウィーンベルリン三月革命に連動し,これが東欧ハンガリークロアチアなどもその支配下),ボヘミアポーランドなどの民族運動を触発した。イタリアではミラノ,ベネチアの反乱からサルデーニャイタリア統一戦争へと発展した。この段階での革命は敗北に終わるが,近代ヨーロッパの転換点の意味を持ち,〈諸民族の春〉とも呼ばれる。ハプスブルク家やロシア帝国の支配下の東欧における民族運動の目標達成は,第1次大戦とロシア革命による支配大国の崩壊まで持ち越されるが,この間の状況からエンゲルスは民族国家を形成しえない民族を〈歴史なき民〉と呼んだ。《共産党宣言》はこの激動の年に発表された。
→関連項目ウィーンオルミュッツ協約カモラガリバルディカルロ・アルベルトゲルツェンサルデーニャ王国ジーベル市民革命第四階級ダールマンドイツ連邦ロズミーニ・セルバーティ

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世界大百科事典(旧版)内の1848年革命の言及

【48年革命】より

…フランスの二月革命,ドイツの三月革命を含み1848‐49年にヨーロッパ全体に同時多発的に起こった革命を総称して48年革命あるいは1848年革命と呼ぶ。個別の諸革命もそれぞれ48年革命と呼ぶこともあるが,48年革命と呼ぶときにはとくに革命の全ヨーロッパ的性格が強調されている。…

※「1848年革命」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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