ロビ族(読み)ロビぞく(英語表記)Lobi

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロビ族」の意味・わかりやすい解説

ロビ族
ロビぞく
Lobi

西アフリカのブルキナファソ南西部,ボルタ川流域を中心に居住する民族トウジンビエモロコシの栽培を中心とする農耕民であるが,狩猟も行う。ニジェール=コルドファン語族のグル語系の言語を話す。また,手のひら大の木笛を用いて,その音の高低による笛言葉でメッセージの伝達を行う。社会組織は血縁集団を基礎とし,全体は4つの胞族から構成され,日常生活や儀礼における相互扶助単位となる。西アフリカ内陸部の諸社会にみられるように,土地の掌握者であり大地祭祀の長である長老が,聖俗両方にかかわる指導者の役割を果す。 14世紀からイスラム教を受容するが,伝統的宗教も併存している。近年,隣接するコートジボアールへの出稼ぎ労働者が増加傾向にある。現在の人口約 15万と推定される。

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