コートジボアール(英語表記)Côte d'Ivoire

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コートジボアール」の意味・わかりやすい解説

コートジボアール
Côte d'Ivoire

正式名称 コートジボアール共和国 République de Côte d'Ivoire。
面積 32万2462km2
人口 2713万9000(2021推計)。
首都 ヤムスクロ

アフリカ大陸西部の国。西はギニアリベリア,北はマリブルキナファソ,東はガーナ国境を接し,南はギニア湾にのぞむ。国土の大部分は平均標高 300m程度の台地で,南部は高温多湿の熱帯雨林地帯。年平均気温 25~28℃。年降水量 1270mm。東部海岸には潟湖が発達。北へいくにつれ乾燥し中部から北部はサバナとなる。 15世紀後半ポルトガル人が到来,以後ヨーロッパ人により象牙,奴隷の貿易が行なわれていたが,17世紀末にフランスが進出。 19世紀にはイギリス領ゴールドコースト (現ガーナ) から来るイギリス軍と戦い植民地化を推進,1842年以後フランスが支配権を拡大し,1893年単一のフランス植民地,1904年フランス領西アフリカの一部となった。 1947年北部が分離されオートボルタ植民地に編入。 1958年フランス共同体内の自治国となり,1960年独立。 1983年首都をアビジャンからヤムスクロに移転することを決定したが,完全に移転し終わってはいない。 1990年複数政党制を導入。農業と林業を主とし,自給作物のほか輸出用のコーヒー,カカオ,バナナ,パイナップル,コーラナッツ,ゴムなどのプランテーション農業が行なわれ,木材の輸出も増大。鉱物資源はダイヤモンドが有名だが金,鉄鉱石も開発されている。工業は食品加工,綿紡績製材肥料,自動車組立てなど。住民は多様だが,おもなものは東部のアグニ族,バウレ族アシャンティ族,北部のセヌフォ族,クランゴ族,北西部のマリンケ族,マンデ族,西部のクル語系諸族など。約 60%が部族固有の伝統宗教,ほかはイスラム教とキリスト教。公用語はフランス語であるが,ディウラ語など部族固有の言語も広く用いられる。国名は「象牙海岸」の意で,かつて象牙を多産したことに由来。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

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