改訂新版 世界大百科事典 「ロベコ」の意味・わかりやすい解説
ロベコ
Robeco N.V.
オープンエンド型の会社型投資信託を業務とする,アメリカを除く世界最大の国際投資信託会社。正式社名はRotterdamsch Beleggingsconsortium N.V.。本社ロッテルダム。前身は1929年のニューヨーク株式市場における大暴落の数週間後に,ロッテルダムのビジネスマンの小グループによって設立された投資クラブ形式のRotterdamsch Beleggingsconsortium。33年に株式会社Naamloze Vennotschap(N.V.)組織の会社としてロッテルダムに設立され,38年にアムステルダム証券取引所に上場された。第2次大戦により苦難の道を余儀なくされたが,戦後順調な発展を示しはじめた。ことに1968年N.V.Vereenigd Bezit Van,69年N.V.International Beleggings Unieの公開買付け(TOB)等を通じ,この2年間に資産規模は2倍となった。73年Beleggingsmaatshappij Unitas N.V.を公開買付け,74年Utilico N.V.を買収し,その規模を拡大している。同社は世界の有名企業の株式に対する長期分散投資を主とし,その国別投資配分は,北アメリカ51%,ヨーロッパ33%,日本10%等となっている(2004年末)。グループとして,先端技術産業への投資を主とするロリンコRolinco(1965設立),公社債と通貨への投資を主とするロレントRorento(1974設立),不動産投資を主とするロダムコRodamco(1979設立)がある。総資産113億ユーロ(2004年12月)。
執筆者:里中 利則
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報