わかんどおり(読み)ワカンドオリ

デジタル大辞泉 「わかんどおり」の意味・読み・例文・類語

わかんどおり〔わかんどほり〕

《「わか」は「若」、「んどおり」は系統血統の意の「とおり」に接頭語「み」の付いた「みとおり(御裔)」の変化したものか。一説に、「わか」は「王家」の変化とも》皇室の血統。皇族。わこうどおり。
「離れたてまつらぬ―などにて」〈澪標

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「わかんどおり」の意味・読み・例文・類語

わか‐んどおり‥んどほり

  1. 〘 名詞 〙 皇室の血統。皇族。わこうどおり。
    1. [初出の実例]「御乳母三人、一人はわかんどおり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)あて宮)

わかんどおりの補助注記

語源は明らかでないが、「わかみどほり(若御━)」の変化したもので、「とほり」は血統の意か。その他の説では隋書・北史等にある「倭王、姓、阿毎、字、多利思比孤〈略〉名太子利歌彌多弗利」(「北史‐倭伝」)の「利歌彌多弗利」は「和歌彌多弗利」の誤で、この語の古形を示すものかともいわれ、「わか」は「王家」の変化ともいう。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android