ワーラッハ(英語表記)Wallach, Otto

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ワーラッハ」の意味・わかりやすい解説

ワーラッハ
Wallach, Otto

[生]1847.3.27. ケーニヒスベルク
[没]1931.2.26. ゲッティンゲン
ドイツの有機化学者。ゲッティンゲン大学で F.ウェーラーのもとに学び,1869年学位取得後,ボン大学の F.ケクレのもとで研究。同大学薬学教授 (1876) ,ゲッティンゲン大学化学研究所所長 (89) 。自然のままの芳香油の混合成分の分離に成功し,成分油 (テルペン類) の組成性質を明らかにして,精油工業の飛躍的発展を促した。ショウノウに関する研究も知られている。また,加熱条件下に硫酸の作用によりアゾキシベンゼンからp-ヒドロキシアゾベンゼンを合成する方法を見出した (ワーラッハ転位) 。 1910年ノーベル化学賞を受賞した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

戒厳令

一般的には指定地域で、国の統治権の全部または一部を軍に移行し、市民の権利や自由を保障する法律の一部効力停止を宣告する命令。戦争や紛争、災害などで国の秩序や治安が極度に悪化した非常事態に発令され、日本...

戒厳令の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android